第3回 貞徳忌俳句大会 結果報告


令和3年11月14日(日)、当山の大書院において「第3回 貞徳忌俳句大会」(貞徳忌俳句大会実行委員会主催、総本山妙満寺・日蓮宗実相寺後援)が開催されました。
新型コロナウイルスの感染再拡大の影響が心配されましたが、約70名の方々にご参加いただき賑わいました。
約350句の事前投句と40句を超える当日句の中からそれぞれ優秀作品が選ばれ、選者の先生方による表彰と講評が行われました。参加された皆さんが先生方のユーモアを交えた厳しくも愛のある選評に一喜一憂しながらも、充実した楽しい句会となりました。
新型コロナウイルスの感染再拡大の影響が心配されましたが、約70名の方々にご参加いただき賑わいました。
約350句の事前投句と40句を超える当日句の中からそれぞれ優秀作品が選ばれ、選者の先生方による表彰と講評が行われました。参加された皆さんが先生方のユーモアを交えた厳しくも愛のある選評に一喜一憂しながらも、充実した楽しい句会となりました。
受賞句
優秀作品 | ||
貞徳賞 | 手の中の団栗に聞く山のこと | 江崎ひろこ(奈良市) |
妙満寺賞 | 堺から南海線に乗る金魚 | 寺田伸一(大阪市) |
実相寺賞 | 秋暑し声のみ大き斬られ役 | 住田昭代(高槻市) |
貞徳の会賞 | 子どもみな扁平足の柿の家 | つじあきこ(京都市) |
選者賞(五十音順) | ||
浅井惇介賞 | 俺の鼻先っぽ見えて天高し | 髙橋卯三(奈良市) |
小枝恵美子賞 | 榠櫨の実したり顔して落ちにけり | 上田陽子(箕面市) |
小西雅子賞 | 柿を剥く八十才の色を剥く | 宮武孝幸(奈良市) |
鈴鹿呂仁賞 | 等身の鏡抜け出す竜田姫 | 村田あを衣(京都市) |
坪内稔典賞 | カバの名はテンテンはじめまして秋 | 江崎ひろこ(奈良市) |
外山安龍賞 | 留守電の小さな背中星月夜 | おおさわほてる(京都市) |
西谷剛周賞 | 立冬やきつねうどんの声がする | 前田ゆきお(奈良市) |
松山たかし賞 | 天高し背伸びして干す白シーツ | 横田明美(奈良市) |
優秀句(30句・順不同) | ||
さらわれるために亀の子波を待つ | 高島一由岐(大阪市) | |
木犀の香も写さむとカメラマン | 関聡子(高梁市) | |
青空へはみ出す庭師貞徳忌 | 川島由紀子(大津市) | |
上弦の月に包まれ眠る裸婦 | 里井貴美子(香芝市) | |
こんな夜はきっとあいつも新走り | みらい(大阪市) | |
大安の石榴や二つ三つうふふ | 山本愛次(大津市) | |
月光や我が来し方を影に問ふ | 杉田福(京都市) | |
小鳥来る貞徳が来ることば来る | 衛藤夏子(枚方市) | |
遊ぶ人集まれ集まれ貞徳忌 | 小西雅子(京都市) | |
柿好きのつれあい無口柿の種 | 平きみえ(伊丹市) | |
大ぶりに笊の水切る今朝の秋 | 西尾幸子(香芝市) | |
幾重にも焦土のみやこ曼珠沙華 | 北村峰月(京都市) | |
まあいいか三度しくじり柿たわわ | 新元光代(三田市) | |
稲刈りや遠くより声よく通 | 大川千鶴子(堺市) | |
蛇に遭ひ飛び上がりたる八十歳 | 青木美葉(堺市) | |
仏足石のつと動きさう木の実降る | 中筋のぶ子(和歌山市) | |
秋澄むや母校の裏を川流る | 渡部規矩子(新居浜市) | |
生家跡父母在すかに曼珠沙華 | 湯川安芸(泉大津市) | |
柿を剥く男の中に棲む女 | 千坂希妙(大阪市) | |
月光のとどきてむかし始まりぬ | 織恵(松原市) | |
丸き背の伸びて縮んで天高し | 松永英子(京都市) | |
貞徳の門下になろう柿たわわ | 佐田みさき(箕面市) | |
野分あと自慢の庭の裏返る | 本郷公子(大阪市) | |
よく太る牛の乳房や天高し | 上和田玲子(尼崎市) | |
話したき事のあるかに秋の蝶 | 伊賀雅子(枚方市) | |
柿日和知己のひとりも話し好き | 松本鈴易子(紀の川市) | |
澄む秋や富士山青の時間帯 | こにし桃(斑鳩町) | |
フランスパン固さが秋を深めたる | 松本ふみ子(斑鳩町) | |
食べ頃の柿の集まる妙満寺 | 濱岡学(宇治市) | |
自然薯やそう私面喰いやねん | 西谷稔子(斑鳩町) |